香港と中国の違いって何? ~料理の違い~
豆知識
香港と聞くとどんなイメージが浮かびますか?100万ドルの夜景、ディズニーランド、屋台で買い物…。様々な特徴が出てくるかと思います。でも実際に香港に旅行したことがない人は、中国との違いがよく分からないはず。特に料理なんて、香港も中国の一部なんだから同じようなものでしょ?という感覚の方も多いと思います。
ところが香港の料理と中国の料理には結構な違いがあるんです。せっかく海外へ旅行するのなら、その地域の美味しい料理を楽しまないともったいないですよね!
意外と知らない香港と中国の料理の違いを見ていきましょう。
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1.香港料理と中国料理は別物?
中国の料理といえば代表的なものは、マーボー豆腐、餃子、酢豚、北京ダックなどなど。日本でも中国料理はおなじみで、好物が中国料理の方も数え切れないほどいます。しかし、なんと今あげた料理はすべて香港料理ではありません!広すぎる中国の国内では、地域が違えば料理もまるで違うものになります。例えば同じ中国でも、北は砂漠が広がる乾燥地帯なのに対して、南は草木が生い茂るジャングルだったりします。気候にあまり差がない日本ですら地域によって料理に違いがあるのですから、まったく違う気候の中国内でまったく違う料理が食べられているのも納得ですね。
香港料理は中国料理の1ジャンルとして考えるのが正しいです。
2.香港の料理
香港は元々広東省の一部でした。広東省は中国の中でも最も南の州で、気候は暖かく湿度も高いため、野菜や海の幸が豊富です。「食は広州(広東省の一部)にあり」という言葉もあるくらい、料理がおいしい地域です。だからといって香港の料理も広東料理ばかりになるかと言えば、そういうわけでもありません。香港は中国内では特殊な地域なのです。なぜ特殊かというと、香港は1842年から約150年もの間イギリス領になっていた歴史があるからで、様々な国の文化の影響を受けてきました。当然香港料理もその影響を受けていて、広東料理、西洋料理、インド料理が混ざり合ってできています。もちろん一番の主流は広東料理で、庶民的な飲茶やワンタン、高級食材だとツバメの巣やフカヒレが有名です。XO醤やオイスターソースは広東料理が発祥です。
しかしそれと同じくらい世界の料理も親しまれていて、洋食であるステーキやパスタに紅茶、さらにインド料理店も数多く出店されています。しかし「本場の味」というわけではなく、少しづつ「香港式」にアレンジされているのが面白いところ。香港で食べる洋食と、普段の洋食の味を比べてみるのも面白いですね。
3.中国の料理
中国の料理と一口にいっても、地域によってさまざまな違いがあります。その中でも日本で、中国の四大料理といわれているのが、北京料理、広東料理、上海料理、四川料理です。広東料理は紹介したので、他の料理を紹介します。北京料理…中国の中でも寒い地域なので、力の付く炒め物、揚げ物が主流です。北京ダック、饅頭、チンジャオロース、餃子などが日本でも特に有名ですね。
上海料理...上海は海に面しているため魚介類を使った料理が多いです。また、長江の河口でもあるため、稲作も盛んに行われています。上海ガニ、上海やきそば、小籠包、紅焼肉(ブタの角煮)など。
四川料理…四川は盆地にあり、非常に寒い地域です。そのため料理は辛みが効いた元々宮廷料理だったものと、北京の庶民に親しまれていたものがあります。たものが多く、トウガラシ、花椒(山椒の仲間)を使ったものが多くあります。マーボー豆腐、ホイコ―ロー、坦々麺など、なじみ深い料理が多いです。
このように中国料理は気候、文化、地理によって全く違う味付けになります。中国に旅行する際にはその地域地域の中国料理を食べるようにしたいですね。中国料理と一口にいっても様々なものがあります。その中でも香港料理は独自の発展をしてきた料理ですので、香港料理を味わう時には、他の中国料理との違いを考えながら食べると面白いですね。
