初心者にも分かり易い!天体望遠鏡の種類と選び方について
豆知識
天体観測を始めたいのなら、どんな天体望遠鏡を購入したら良いのでしょうか?天体望遠鏡は実に様々な機種が販売されていますので、悩んでしまいますよね。価格もピンキリですし、高ければ高いほどいいというわけではなく、自分の用途に合ったものを選ぶことが大切です。
予備知識無しに購入してしまうと、失敗してしまう可能性もあります。これから初心者にも分かり易く、天体望遠鏡についてご説明したいと思います。
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天体望遠鏡の種類と仕組み
天体望遠鏡は3つのパーツから出来ています。◇鏡筒
望遠鏡の筒の部分になります。いくつかの種類に別れていまして、「屈折式」という形式と「反射式」、その両者のメリットを併せ持った「カタデイオプトリック式」や「シュミットカセグレン式」などがあります。
「屈折式」は、対物レンズを通った光が一点に集まり、そこで出来た像を接眼レンズで拡大して観察するという仕組みです。天体観測するには一般的な形式です。また保管や手入れもし易く、初心者にも扱いやすいですが、他形式の鏡筒と比べると重さがあり、価格も高くなります。
「反射式」は、凹面鏡(放物面鏡)で反射した光を、さらに斜鏡で反射させて、像を接眼レンズで拡大して観察するという仕組みです。色収差がなく、すっきりした中心像を結んでくれますし、比較的手頃な価格で購入出来ますが、扱いが少々難しくなります。また、太陽観測はできません。
その他の形式は、コンパクトで軽量ですが、扱いが少々難しくなります。こちらも太陽観測はできません。
◇架台
鏡筒を乗せ、三脚に固定する部分です。ほんのわずかな揺れでも見え方にとても影響してくるので、丈夫で精密な架台が必要です。
天体望遠鏡の架台は2種類あります。「経緯台式」と「赤道儀式」です。
「経緯式」は、自分の向けたい方向に自在に動かせる事ができ、水平方向と垂直方向の2方向への動かし方になります。力のない女性やお子様でも扱い易く、持ち運びも楽ですが、高倍率での観測・長時間の観察、天体写真撮影にはやや不向きです。
「赤道儀式」は、初めにセッティングをすると天体の動きに合わせ、弧を描くような動かし方になります。天体写真を撮影するなら、赤道儀式が便利です。高倍率での観測や長時間の観察に向いていますが、設定等や使い方に慣れるまでは難しいかもしれません。
◇三脚
架台と同様に、揺れてしまうと見え方にかなり影響してきます。しっかりした物がおすすめですが、重量もあるので、使う方の事を考慮し選びましょう。
天体望遠鏡購入の際の注意点
天体望遠鏡を使ったことがない方に注意して頂きたいのが、倍率に関してです。倍率は接眼レンズを交換する事によって変えられます。そして、倍率が大きいほどよく見える、という訳ではありません。例えば倍率がいくら高くても、レンズの大きさが小さいと像はぼやけてしまいます。レンズの大きさにより、適正な倍率が変わってくるのです。
また、空の状況や暗さによっても、見え方は大きく変わってきます。
レンズの精度の良し悪しも勿論重要なので、天体望遠鏡を一式揃えるとなると、それなりに出費は必要です。しかし数万円の予算があれば、天体観測を楽しめる天体望遠鏡一式が購入出来ます。
ご予算とも相談しながらですが、ご自身にとって使い易い天体望遠鏡を見つけて、天体観測を楽しんで下さい。
